ご一緒にこちらの映画はいかがですか?

映画館で働きながら、たくさんの映画と映画を観る人を見つめています。

映画「テキサスの五人の仲間」(1966)

原題:A Big Hand for the Little Lady

監督:フィルダー・クック

出演:ヘンリー・フォンダジョアン・ウッドワード/ジェイソン・ロバーズ/ポール・フォード/チャールズ・ビッグフォード/バージェス・メレディス/ケヴィン・マッカーシー

制作国:アメリ

上映時間:95分

配給:ワーナー

あらすじ

西部中に名を馳せた五人のギャンブラーが宿屋に集まり、年に一度のポーカーゲームを開く。ゲームもたけなわの頃、旅の途中のメレディスと妻のメリー、息子のジャッキーが宿屋に立ち寄った。馬車を直すため立ち寄ったのだが、実はポーカー狂だったメレディスは妻の監視の目を盗んでゲームに参加。あっという間に一家が農場を買うために貯めた4000ドルを使い込んでしまい、心臓発作で倒れてしまう。大切な4000ドルを取り戻すため、妻のメリーがポーカーに参加するが、メリーはポーカーのルールすら知らないのだった。

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ポーカーしてないのに最高のポーカー映画を観たような気がする

年に一度のポーカー大会。

参加するのは西部に名を馳せる5人の金持ち。

そこに現れた旅の一家のお父さんが大の博打付きで、うっかり参加し新天地で再出発するための全財産をスってしまい心臓発作で倒れ、代わりにルールを知らない奥さんがゲームに参加することになるコメディ西部劇ってわけ。(早口)

 

これもなかなかに鳥肌の立つ脚本なので詳しくはあまり語りたくないが、カジノロワイヤルみたいな映画かと思ったら全くポーカーをしない。

奥さんは倒れた旦那の手札を誰にも見せず、それを担保に目の前の銀行から賭け金を借りようとする。

そこで繰り広げられる奥さんと銀行家の熱い交渉戦。

キャストの巧みな演技でグイグイ引っ張られ、ポーカーをしてないのに熱いポーカー対決を見ているような雰囲気に引きずり込まれる。

いやもはや、ポーカーじゃなかったけどこれはもうポーカーだろ、である。(観ればわかる)

予想もつかないまさかの展開の連続、ヘンリー・フォンダから玉の汗が噴き出す顔芸タイム、ギャンブル男のリアルすぎる姿とその口から出る聞き覚えのあるセリフの数々。

町一番のギャンブラーを決める熱い戦いがここにある。

 

邦題の「テキサスの五人の仲間」も非常に秀逸。

 

発作で倒れた夫を診てくれる町医者を演じるのはロッキーシリーズでトレーナーのミッキーを演じたバージェス・メレディスだ。