作品情報
原題:Fast X
監督:ルイ・ルテリエ
出演:ヴィン・ディーゼル/ミシェル・ロドリゲス/タイリース・ギブソン/クリス・”リュダクリス”・ブリッジス/ジョン・シナ/ナタリー・エマニュエル/ジョーダナ・ブリュースター/サン・カン/スコット・イーストウッド/ダニエラ・メルヒオール/アラン・リッチソン/ヘレン・ミレン/ブリー・ラーソン/リタ・モレノ/ジェイソン・ステイサム/ジェイソン・モモア/シャーリーズ・セロン
制作国:アメリカ
上映時間:141分
配給:東宝東和
年齢制限:G
あらすじ
レティと息子のブライアンと3人で静かに暮らしていたドミニクの前に、かつてブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテが現れる。家族も未来も奪われ復讐の炎を燃やし続けていたダンテの目的は、ドミニクを極限まで苦しめてから殺すことにあった。ドミニクの全てを奪うため、巧妙な計画で散り散りになった仲間”ファミリー”たちにダンテの怒りの矛先が向かう。
終わりの始まり!ワイスピサーガが本気でやったインフィニティ・ウォー
動員が期待できる大きめの洋画枠としてそれなりの安心感がある「ワイルド・スピード」シリーズ最新作。
GWが終わって寂しい映画館にようやく現れました。
ただ「ワイスピ」って本当に客層の治安が悪くて、昨日も僕は「コーヒー頼んだのに烏龍茶だったぞ、出し直せよ」とほとんど露出魔みたいな服装の女性を連れたイカついグラサンのおじさんに言われてビクビクしてました。
本当にスタッフのミスかもしれないのでお取り替えするのはいいんですけど、全部飲んでから言わないでほしいよね。(そういうとこだぞ)
まあそんなのはレアケースだとしても、明らかに普段とは違う客層でスタッフは戦々恐々。
持ち込みのマナーが急激に悪くなる反面、いつもよりよく食べる人も増える印象。
なんだかんだ言いつつみんな大事なお客様、そして楽しみにしているシリーズの最新作というお祭りなので、盛り上げていきたいところです。
本作はついに動き出したワイスピ最終章の前編ということもあってか、完全に「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」仕立てでワロタ。
僕は基本的にめんどくさいオタクの部類に入るので、全作見てるけど新作が出るたびに「レースしなくなったから面白くても好きじゃない」「みんなでBBQに集まってニコニコのドミニクがウンタラカンタラしゃべって最後に『ファミリー』って言うのがが薄っぺらくてウザい」「車泥棒どもが政府など重要機関に目をかけてもらって仕事を依頼されるとか、キリトかよ調子にのるな」など、陰キャ特有のリア充絶許ムーヴをキメるので周囲からは何で観るのかと不思議がられています。
総じてノリが苦手なのだけど、まあ半分仕事だし、ド派手カーアクションは見応えあるしスターがたくさん出て目の保養になるし。
そんな人間の感想。
まずモモアが全力で悪役を演じたダンテが魅力的すぎる。
親を殺されて復讐に取り憑かれ、ドミニクをただ殺すのではなく限界まで苦しめることを目的にしているところ。
それでいて明るく陽気で明らかに倫理観がぶっ壊れているカリスマ性、そして何故かキュート属性まで兼ね備えたガタイの良すぎるいい男を怪演。
僕がドミニクアンチすぎてドムがピンチになるほど楽しくなっちゃう。
モモアがとにかくドムの嫌がることをしてくれる性質の悪役だったのでもっと頑張れと応援しちゃって過去一楽しい作品だったかもしれない。
何がしたかったのかよくわからないままファミリー堕ちしかけてるサイファー(シャーリーズ・セロンが美しすぎたのでもう何でもいい)とか、ファミリー堕ちしたら一瞬でコメディ担当になったジョン・シナとか、敵かと思ったらやっぱり味方?なママ大好きキャラがあざといジェイソン・ステイサムとか、そのママにヘレン・ミレンとか。
挙句の果てに急に現れたドムの祖母には「ウェストサイド物語」でアニータを演じた伝説のEGOT女優リタ・モレノ。
まあこれだけされたら流石に見ちゃうしそれだけで満足度が高い。
クレジットにないサプライズゲストも衝撃かつ大歓喜でした。
ジョン・シナファンとしてはリトルBとのロードムービーパートだけで2時間見せてほしいと思ったくらい気に入った。
シナと子供のシナジーはWWEの頃から最高で、僕が見たかった究極のシナが見られると言っても過言ではないアクション&コメディの仕上がり具合。
U-NEXT配信作でBDも出ているジェームズ・ガン監督のドラマ「ピースメイカー」もオススメぜひご覧ください。
ワイスピ版インフィニティ・ウォーなだけにかなりのキャラが死んだり生き返ったり敵になったり仲間になったり、いろいろ賑やかで本気で好きな人は情緒が大変なことになりそうな映画だなぁと。
まあこれまでの流れが的にワイスピって簡単に殺しも生き返らせもするから、そんなに僕は気にならないですが。
相変わらず物理法則を無視したとはいえ、カーアクション主体の構成に原点回帰。
ビルから飛んだり宇宙に行くのもいいけれど、美しいロケーションの国々で激しいカーチェイスで魅せるワイスピは
なおかつシリーズ5作目「MEGA MAX」をなぞりつつ拡張させる構成は個人的に非常に胸熱。
ワイスピのくせに2時間半はやりすぎだろ!と思ったけれどなんだかんだ飽きさせない作りが上手で全然観られた。
ヴィン・ディーゼルは急に三部作に変更したとかいいだしたけど、既にクリフハンガーは十分だぞ?
次回で終わりでいいのではないか?
まだまだ祭りは続きそうなので、数年後を楽しみにしています。
ファミリー。