作品情報
監督:藤井道人
出演:岡田准一/綾野剛/広末涼子/磯村勇斗/駿河太郎/山中崇/黒羽麻璃央/駒木根隆介/山田真歩/清水くるみ/杉本哲太/柄本明
制作国:日本
上映時間:118分
配給:東宝
年齢制限: G
あらすじ
年の瀬の夜、危篤の母の元へ向かうため雨の中で車を飛ばす刑事の工藤。自身がヤクザから金を受け取っていることへの監査も間近に控えていた彼は焦るあまり、車の前に現れた一人の男をはねてしまう。動転した工藤は遺体をトランクに入れその場を立ち去るが、そこへ裏金の調査をするため、県警本部の監査官である矢崎が現れる。
崖っぷちの男を追い詰める男もまた崖っぷちという構図が面白い韓国映画のリメイク作品
岡田准一、綾野剛共演で送る、二人の追い込まれた男が戦う韓国の同名映画のリメイク作品。
監督の藤井道人は「新聞記者」以降仕事が途切れずハイペースに作品を送り出している、今最も勢いのある監督の一人だろう。
僕は原作の「最後まで行く」をまだ観てないのだが、調べたところ中国やフランスでもリメイクされているらしく、この脚本そのものが非常に高く評価されていることが窺えた。
どこまでが元からあるシーンでどこからがオリジナル展開なのかは存じ上げないが、追われる工藤を追う矢崎もまたさらに大きな何かから追い込まれているという構図、追う側のバックボーンの掘り下げが効果的に働いていて面白かった。
強烈なスタートダッシュから走り続けるスリリングな疾走感。
最初はややぼやけている背景や人間関係が少しずつ明らかになっていくペース配分も上手くて飽きない。
多少無理ある展開もパワーで乗り越えるエネルギーがあり、特に岡田&綾野の狂気じみた芝居合戦でぐいぐい引っ張られる。
権力の腐敗や寺の闇金などの要素はいかにも藤井監督って感じなので好みは分かれそう。
最後のアクションシーンは岡田准一プロデュースなのかな?
気合い入ってたけどもう終わっていいよってところで終わらない感じが僕にはハマらなかったな・・・
オリジナルからあったのならごめんなさい。
綾野剛っていつの間にかこんな顔ができる年になってたんだなぁ・・・。
ほうれい線が深すぎるし目もキレててなんかイカつい星野源みたいになってた。
スタイルも顔もいいクールなメガネがあんなことになるなんて、ああいうの大好物の女性がたくさんいそうなのでそういう人に見てほしいなと思いました。
追い込まれすぎた二人の限界突破な過剰演技が笑いを誘う良くも悪くも邦画っぽいお芝居。
東宝製作でキャストも豪華ですが、藤井監督のインディペンデント魂が宿ったいい映画でした。
他人の辛い状況もここまでくると笑えてしまうので、エンタメ映画として興味がある方、岡田綾野ファンには是非おすすめです。