ご一緒にこちらの映画はいかがですか?

映画館で働きながら、たくさんの映画と映画を観る人を見つめています。

映画「65 シックスティ・ファイブ」(2023)

作品情報

原題:65

監督:スコット・ベイク/ブライアン・ウッズ

出演:マイケル・B・ジョーダン/アリアナ・グリーンブラット/クロエ・コールマン

制作国:アメリ

上映時間:93分

配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

年齢制限:G

あらすじ

長期探査ミッション中の宇宙船が、小惑星と衝突して未知の星に墜落。乗組員のほとんどが死亡し、船体は完全に破壊されてしまった。生き残った操縦士のミルズは、どこかに切り離された脱出船を見つけ出すべく惑星を探索する中で、コアという少女を発見する。二人が不時着した惑星は6500万年前の地球で、巨大隕石が目前まで迫っていたのだ。

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アダム・ドライバーだから何とかなった宇宙からの来訪者による太古の地球サバイバル

アダム・ドライバーの無駄使い、いやまあアダム・ドライバーのおかげでなんとかなった映画?(そこにいるだけで画面が保ってしまう類稀な顔面の男)

「マリッジ・ストーリー」や「ホワイトノイズ」みたいな路線や「最後の決闘裁判」「ハウス・オブ・グッチ」、なんなら「デッド・ドント・ダイ」みたいなものにも出ていて、キャリアのストライクゾーンが広すぎるのではないかと思う次第。

 

6500万年前の地球に見えなくもないアイルランドで宇宙からの来訪者が恐竜相手に「ジュラシック・パーク」オマージュのサバイバル。

クワイエット・プレイス」第一作目をクラシンスキーと作り上げた二人の監督脚本作というだけあって、見えない見せない演出が効果的に働き、製作陣のお財布にも優しい。

アダムと女の子がドロドロぐちょぐちょの身体を張った体当たり演技で頑張っていて応援したくなった。

何気にいい感じの恐竜VFXや、音響がスカイウォーカーサウンド、劇伴スーパーバイザーにマイケル・ジアッキーノがクレジットされる不思議。

 

到底稼げる映画ではないし、映画館が経営的にこれをやるメリットは本当に1mmもないかもしれないが、こういう映画があるのも映画館だ。

映画館は多様な場であるべきで、他の映画で稼いでこういう映画をごく一部の人たちのためにかける。

そういった覚悟も必要なんだ。

 

なのでこれを上映している勇気ある映画館に全アダム・ドライバーファン、ポンコツSFアクションファンは観に行って応援してください。