ご一緒にこちらの映画はいかがですか?

映画館で働きながら、たくさんの映画と映画を観る人を見つめています。

映画「ダンガル きっと、つよくなる〈オリジナル版〉」(2018)

作品情報

原題:Dangal

監督:ニテーシュ・ティワーリー

出演:アーミル・カーン/サークシー・タンワル/ファーティマー・サナー/サニヤー・マルホートラ/ザイラー・ワシーム/スハーニー・バトナーガル

制作国:インド

上映時間:140分

配給:ディズニー、ギャガ

年齢制限: G

あらすじ

生活のためレスリング選手の道を諦めたマハヴィル。いつか息子を金メダリストにすることを夢見ていたが、生まれたのは4人連続で女の子。意気消沈した彼は構えていた道場からも離れてしまうが、ある日ケンカで男の子を打ち負かした長女と次女の格闘センスに希望を見出し、コーチとして2人を鍛え始める。

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実在のレスラーの子ども時代を描いた父と娘の物語

インドが産んだスーパースター、アーミル・カーン製作主演作品。

有名なインド人女子レスリング選手の姉妹を育てた父親の実話をもとにした映画。

最近だとウィル・スミスの「ドリーム・プラン」に手触りが近い。(こちらの方がだいぶ先だが)

 

映画は王道のスポ根もので、星一徹に例えられるような虐待と表裏一体の厳しい練習に「このお父さん主人公で大丈夫???」と疑問に思う瞬間もある。

しかし、インド社会における女性の地位や扱いに批判的な目を向けるフェミニズムがいい形で序盤の展開に落とし込まれ、なんかお父さんが素晴らしい人間に見えてくるから不思議。

ここがものすごくうまい。

 

フェミニズム視点もそうだが、娘の身体作りに鶏肉を食べさせようとして妻にめちゃくちゃ怒られる(穢らわしい!とか言われる)シーンだったり、王道ストーリーに少しインドの文化風習描写を入れてあげるだけでだいぶ面白くなる鉄板の見せ方もあり大満足。

 

試合はアクションシーンとしての見応えとスポーツ物に求めるハラハラするポイント争いがルールを知らなくても見応えがあり申し分ない。

 

面白いインド映画を見たいなら、ぜひオススメしたい一本だ。

 

それにしても、父の若い時代から年老いた姿まで1人で演じるアーミル・カーンなんなんだ・・・?

クライマックスの演技も胸を打たれる見事なものだった。

これがスターの貫禄だ。

 

ダンガルダンガル...!!