作品情報
原題:MEG 2: The Trench
監督:ベン・ウィートリー
出演:ジェイソン・ステイサム/ウー・ジン/ソフィア・ツァイ/ペイジ・ケネディ/セルヒオ・ペリス=メンチェータ/スカイラー・サミュエルズ/クリフ・カーティス/フェリックス・メイヤー/シエンナ・ギロリー
制作国:アメリカ
上映時間:116分
配給:ワーナー・ブラザース映画
年齢制限:G
あらすじ
潜水レスキューのプロ、ジョナス・テイラーは海洋調査チームの仲間と共に、地球で最も深いとされるマリアナ海溝へと潜り探索を行う。彼らはそこで生態系の頂点に君臨する太古の巨大ザメ「メガロドン」や、さらなる巨大生物を目覚めさせてしまう。さらに、貴重な資源を狙う略奪者たちも現れ三つ巴の争いへと発展してしまう。
正攻法で豪快に攻めたジャンル映画として非常に正しい仕上がり
記録的猛暑が続いた今年の夏。
どこも例年より暑い日が続き、過去の最高気温の記録を塗り替えた地点も少なくない。
そんな夏の終わりにやってきた。
超特大のサメ映画。
ほぼ全編が海のシーンで、涼しい映画館で見て気持ちがいいこと請け合いのスプラッシュムービー。
全てにおいて雑で大味、それでいてこのジャンルに求める正解をキッチリ導き出して走り抜ける夏のボンクラ映画、真打登場。
どうして僕は忙しさにかまけてこの映画を後回しにし、上映が減ってきた今になってオススメしたい気持ちで文章を書いているのだろう。(1作目が全然ハマらなかったからなんですが)
米中合作映画なのだが、あれだけ激推ししていたファン・ビンビンは姿を見せず。(仕方がないとは思うけど)
前作小さな女の子だったソフィア・ツァイは立派なお姉ちゃんになり、国民的アクション俳優ウー・ジンも参戦。
特にこのウー・ジン演じるおじさんは映画史に名を残す死亡フラグブレイカーで完全にステイサムを食ってる。
いくら中国資本が強いからってやりすぎだろというくらい見せ場を持っていく素敵な枯れオジっぷり。
とはいえアクションならステイサムも負けてない。
抜群の運動神経で見せる機敏な動きはやはりアクション俳優たちの中でも頭ひとつ抜けている。
ただの潜水レスキューだったはずの主人公が何故か環境テロリストと戦うスーパーエージェントになっていたりしてもステイサムなら不思議じゃないよね!(?)
そんな史上最強のダイバーは海の資源の略奪者とも戦う。
「私たちは資源を奪い尽くすのよ〜〜」と自分達は悪いことをしているとわかりやすく表明してくれる今時珍しいタイプの気持ちがいい悪役たち。
何故か深海7000mを踏破する技術を手に入れた人類は、ただ潜るだけでなくそこで船外活動までやってのけてしまう。
深海7000mで繰り広げる潜水艦のドッグファイトはまさかの「スター・ウォーズ」っぷり。
パワードスーツを纏い武装して隊列を組んで歩く様子は何かのSF映画を見ているような気分。
未知の生物たちが光り輝く海底のビジュアルはもはや宇宙。
「宇宙ですら進出した人類が未だ辿り着けない最後のフロンティア」と呼ばれる深海で宇宙SFオマージュをやってのける部分だけは雑なのか器用なのかよくわからない。
ベン・ウィートリーはいい仕事をした。
もちろんサメ映画に期待する残虐お食事シーンやメガロドンとの直接対決など、ボンクラ映画に期待する「細けえことはいいんだよ!」なシーンの連発。
コメディもアクションも満載で、純粋に「よくやった!これでいいんだよ!!」という印象。
真夏に見るには最高の素晴らしいポップコーンムービーなので是非劇場で見てください。
家で見てつまらなくても責任取れません。