作品情報
監督:田中裕太
出演:関根明良/加隈亜衣/村瀬歩/七瀬彩夏/古賀葵/菱川花菜/茅野愛衣/高森奈津美/ファイルーズあい/日高里菜/悠木碧/三森すずこ/白石晴香/本泉莉奈/藤田咲/早見沙織/島村侑/坂本真綾/種崎敦美
制作国:日本
上映時間:73分
配給:東映
年齢制限:G
あらすじ
仲間たちとはぐれて不思議な世界で目を覚ましたキュアスカイのソラ・ハレワタールは、そこでキュアプレシャスの和実ゆいとコメコメ、キュアサマーの夏海まなつ、さらにキュアシュプリームに変身するプリムと出会う。一方、他のプリキュアたちもそれぞれ別の場所で新たな仲間たちと出会う。なぜか記憶があやふやなプリキュアたちは、元の世界に戻るための唯一の手がかりである城を目指して冒険の旅に出る。
20周年ありがとうの重み。劇場クオリティで繰り出すHUGっとプリキュア37話
あまりの熱さを受け止めきれない僕(代役キュアプレシャス)
子どもたちの笑顔のために働く事をモットーにしている僕が毎年楽しみにしているこの季節。
そう、プリキュア映画新作公開の季節がやってまいりました。
今年で20周年を迎えるプリキュアシリーズは、春のプリキュア展や各地でのグリーティングイベント、さまざまなタイアップで世間のプリキュア熱を盛り上げてきましたが、ついにこの時がやってきた。
10年目の「アベンジャーズ エンドゲーム」があれだけ盛り上がったんだから、その2倍盛り上がるってことですよ。すごいね。
今年は物販にも大人向けグッズが多いし、子どもはもちろん幅広い年齢層のお客さんが来ること請け合いでいつにも増してお祭り気分。
特に僕を熱くさせたのは、監督田中裕太×脚本田中仁の黄金コンビという布陣。
ここにキャラデザ総作画監督として加わったのがミラクルリープ以来の劇場作登板で変身バンク職人としても有名な板岡錦。
これは「僕が大富豪だったらこのメンツでプリキュア作る」という夢の布陣を公式がやってくれた奇跡のオールスター映画なのだ。
昼間は劇場から出てくる号泣オタクと笑顔の子どもたちをもてなし、夕方の回で初日鑑賞。
1/3は子どもや中高生、残りは大人たちで劇場は100人を超えるなかなかの入り。
そんなに子どもはおらん時間だろうと油断して前の方を取ってしまったので、椅子の下まで頭が隠れるようかなり姿勢を崩して観賞。
細かい言及は避けるが、冒頭から炸裂しまくるアクションが熱い。
空間をダイナミックに使ったパワーファイト。
コミカルかつスピーディーなプリズムとラメールが邂逅するアクション。
かわいいを知り尽くしたスタッフによるかわいいの乱れ打ちで至福の時間。
中盤、〇〇〇マンかよ・・・とツッコみたくなる衝撃の展開。
そして、全てが熱くてなんだかもうよくわからなくなって「こまけえことはいいんだよ!」ってなる怒涛のクライマックス。
冷静に考えたら本当によくわからないのだけれど、20年分の歴史を、20年間の積み重なった思い出の力を信じて力技でブッチぎったその勢いが、尋常ではない熱さを生み出したのではないだろうか。
この胸の熱さはいったい・・・
ほとんど「劇場版マクロスF」のラストに等しい・・・(プリキュアFのFはマクロスFのFだったのか?)
過去作でもセンスを光らせていた田中監督の熱い挿入歌センスは今回もピカイチだ。
上映終了、どよめくオタクたちの声が響く劇場。
僕の2席横に座ってた田舎のチンピラ風ツーブロックお兄ちゃんはキュアハートが出てきたあたりからずっとボロ泣きだった。やっぱキュアハートなんだよなぁ!!!!(?)
この熱い映画体験を大人数で共有すること。
これぞ究極のエンターテインメントではないだろうか。
あと映画館スタッフとして今回非常にオススメしたいのが「サウンド」。
おそらく過去一よくできてるのでは?
キンキンしないよく調整されたセリフ、サラウンドで唸る変身バンク、しっかり迫力を出しつつ子どもの耳にも優しい重低音、主題歌も挿入歌も劇伴もきちんと調整されたいい音質。
大人も子供も大満足のバランスの取れた良サウンド。
並みの劇場版アニメより全然クオリティが高かった。
去年の「夢みるお子さまランチ」でもクライマックスの劇伴演出がキまりすぎてて震えた記憶があるけど、最近のプリキュアは音を頑張ってる?
プリキュアをどれだけ見てるかで面白さが変わってくるタイプではあるが、作画も音響も抜群の映画を73分で摂取できる奇跡がそこにあるので興味がある方はぜひ見に行ってほしい。
「プリキュア大好きで全部見てるぜ!」って方は絶対見た方がいいですがひとつ気をつけてください。
プリキュアのプロがどうすればプリキュアオタクが死ぬのかを徹底的に突き詰めて作った映画みたいなところがあるので、不用意に見にいくと最悪死にます。
ありがとうタナカリオン。
おそらくあなたは世界で一番プリキュア映画を作るのが上手いよ・・・