作品情報
原題:Gran Turismo
監督:ニール・ブロムカンプ
出演:デヴィッド・ハーバー/オーランド・ブルーム/アーチー・マデクウィ/ジェリ・ハリウェル・ホーマー/ジャイモン・フンスー
制作国:アメリカ
上映時間:134分
年齢制限:G
あらすじ
ドライビングゲーム「グランツーリスモ」に熱中する青年ヤン・マーデンボローは、ゲームのトッププレイヤーたちを本物のプロレーサーとして発掘・育成するプロジェクト「GTアカデミー」に選抜される。そこにはプレイヤーの才能と可能性を信じてアカデミーを発足したダニーと、ゲーマーが耐えられる甘い世界ではないと考えながらも指導を引き受けた元レーサーのジャック、そして世界中から集められたトッププレイヤーたちがいた。
奇才ニール・ブロムカンプが己を封印した超王道の青春映画風味
「第9地区」「エリジウム」「チャッピー」を次々世に繰り出したあのニール・ブロムカンプ監督が久々に手がけたビッグバジェット作品。
日本発のレースゲーム「グランツーリスモ」の実写化というわけではなく、日産とソニーが共同で設立したゲームのトッププレイヤーを選抜して本物のレーサーに育成するプログラム「GTアカデミー」を題材にした超王道の青春ドラマ映画。
グランツーリスモプレイヤーが実車に乗るという映画では日本の「アライブフーン」という映画があって、あれもなかなか面白かったんですよ。
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「犠牲となったGoProたちに捧ぐ」というコピーでお茶噴いた
ブロムカンプといえば「エイリアン」に関わったあたりから不遇のキャリアを送ってきた印象が強い。
「ミステリと言う勿れ」「映画プリキュアオールスターズF」の影にすっかり埋もれてしまい、いまいち配給のやる気も感じられないこれまた不遇の子か?
ただ、その不遇の時期にゲームのトレーラーなどを手がけた事がこれに繋がったかもしれないと考えると人生何があるかわからないなぁ。
熱血青春スポ根ドラマというにはもう少しアツさが欲しかったかなぁというのが正直な感想ですが、自身の持ち味を抑え込んで新境地にチャレンジするその意気やよし。
デヴィッド・ハーバー、オーランド・ブルーム、といった脇を固める大物がいい味を出しまくる中、父親役のジャイモン・フンスーがやたらと存在感を放っていた。
逆に彼女のくだりとか「これいる?」ってくらい薄くて、やはり得意分野でないのをじんわりと感じた。
内容はだいぶ盛りだくさんでGTアカデミーを卒業した後半の1時間ちょいだけで6回くらいレースのシーンがあるくらいで、流石にちょっと詰め込みすぎかなと思ったくらい。
とはいえもっと評価されてほしいと思った。
だって日本発のゲームで冒頭から日本たくさん出てくるし、オーランド・ブルームが思い出横丁で一杯引っ掛けるんだよ。(洋画の日本はヘンテコ日本か路上で一杯引っ掛ける裏通りしかないのか?)
映画の冒頭なんてほとんどグランツーリスモのゲームについてるメイキングDVDみたいだし。
せっかく有名なアニメ声優で固めた吹き替えもあまりプッシュされてないし、CMも何の映画かよく分からなければ「日本の映画グランツーリスモの実写化!」みたいなあざといCMもない。
本当に何もされなくて何もないまま終わってしまいそうな存在感のなさが勿体無い。
特にいいところがあるわけでもないが、全てにおいて程よいエンタメ映画。
IMAXとかドルビーシネマとかもうないかもしれないけど、音響こだわる劇場とかで絶対見ておいてほしいエンジン音なのです。
もう見て面白かったって人は「アライブフーン」も見てね!!