作品情報
原題:QT8: The First Eight
監督:タラ・ウッド
出演:ゾーイ・ベル/ブルース・ダーン/ロバート・フォスター/ジェイミー・フォックス/サミュエル・L・ジャクソン/ジェニファー・ジェイソン・リー/ダイアン・クルーガー/ルーシー・リュー/マイケル・マドセン/イーライ・ロス/ティム・ロス/カート・ラッセル/クリストフ・ヴァルツ
制作国:アメリカ
上映時間:101分
配給:ショウゲート
年齢制限:R15+
あらすじ
唯一無二の作風で世界中の映画ファンに支持され、長編10作目を完成させたら引退すると公言しているクエンティン・タランティーノ。監督デビュー作「レザボア・ドッグス」から8作目までに出演した俳優やスタッフが登場し、撮影現場で起きた出来事や思い出、タランティーノの人柄など、驚きのエピソードの数々がタブーなしで語られる。
映画を愛し、映画に愛された男に深くツッコミすぎない明るいキャリア紹介
前回の記事でも触れた通り映画館はお盆真っ盛り。
とはいえテレビでの宣伝がほぼない「君たちはどう生きるか」はシニアに届いてないため(それで60億稼ぐのは十分快挙なのだが)想定は超えてこない。
「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」は公開から日が経ち勢いは落ちたかに見えたが、お盆は息を吹き返し興収も40億を突破。
果たして前作を超えられるのかというところまできた。
「キングダム 運命の炎」はうちではそうでもないが、世間的には非常に快調らしく元気な邦画があるのは嬉しい。(早く観にいきたい)
「リボルバー・リリー」も油断してたら意外と当たっててよかった。
GW程の勢いがなかったのは残念でしたが、コロナ禍のことを考えたら随分いい夏でした。
さて、仕事の合間を縫って久しぶりに観た新作がこのタランティーノ監督ドキュメンタリー。
内容としては一人のビデオショップのオタクが第1作「レザボア・ドッグス」で世界へ羽ばたいたところから、第8作「ヘイトフル・エイト」までの関係者、スタッフ、出演者を集めてタランティーノという人物を語ってもらう内容。
タランティーノ自身は全く登場しないのだが、途中から何だか彼が死んだのではないかという錯覚が起こり始めた。
予算がなさすぎてスーツが自前だったのに何故か下だけ黒いジーンズだった「レザボア」のブシェミ、どうしてもニガーが言えずに困るデカプリオなど面白いエピソードが盛りだくさんなのでタラファンは必見。
魅力的な女性が主人公の映画を多く作ってきた彼は、女性の力を信じて常にエンパワメントに寄与してきたというエピソードが披露される一方、父親代わりとも言えるハーヴェイ・ワインスタインのスキャンダルを黙認していた部分やユマ・サーマンの事故(一応この件でタラとは和解している)にはさらっと触れるのみ。
あのタランティーノがゴーサインを出すのだから、自身の映画愛やその経歴に特化したドキュメンタリーになるのは明白。
むしろそこに特化せず微妙に暗い話に触れているせいで映画にブレーキをかけてる感もあるが、ただの明るい映画にはできない大きな出来事だから触れないわけにもいかないので仕方なし。
それにしてもこの映画の本国公開は2019年で、最後に当時次回作の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の紹介がちらっとあるくらいあの映画の宣伝映画でもあるのだが、念願の日本公開で並行して全国上映されてるのが「パルプ・フィクション」なのは果たして・・・
全国で唯一立川だけ9月に「ワンハリ」の上映があるようで、ここなら正しい様式でこの映画を観ることもできるだろう。
あと入場者プレゼントが最高に素敵なタラ作品アイコンステッカー!
結構大きめで久しぶりにもらって嬉しいものだったので、興味がある人は早めに観にいくのがいいだろう。