2023/10/14追記
日本版は発売中止になったようです。
https://warnerbros.co.jp/c/information/20231013.pdf
「ロッキー・ザ・ノックアウト・コレクション」は「クリードⅢ 過去の逆襲」公開記念でリリースされた「ロッキー」初の4K UHD BOXだ。
「ロッキー1」から「ロッキー4」まで、そして昨年夏に公開された「ロッキーVSドラゴ:ロッキーⅣ」を4KリマスターしUHDに初収録している商品で、日本では4月19日発売予定だったが、後述する理由で発売延期となっている。
ロッキーに人生を教わった僕としては、脊髄反射で海外版を予約し発売日に買ったので不具合のことを知ったのは到着してからだった。
3ヶ月も前に買ったものなのでめちゃくちゃ今更なのだが、たまには映画の感想以外も書いてみたくなったのでネタにしてみる。
左からアウターケースとパッケージそれぞれの裏面
がっつり英語パッケージの海外版だが、リージョンフリー製品で初期設定が日本語になっているプレイヤーで再生すればメニュー画面も日本語で問題なく再生される。
僕が4K UHDを見る場合は寝室のプレイヤーかリビングのPS5で再生するが、どちらも問題なく再生された。
胸の高鳴りが抑えられない
「ロッキーVSドラゴ」は「ロッキー4」の本編ディスクに収録されていて、英語音声日本語字幕のみだ。
アポロ役の内海賢二さんは既に亡くなられているが、イベントに羽佐間道夫さんや松金よね子さんが登壇していたので追録か?と少し期待していたのだが、さすがにそれはなかったようだ。
「ロッキーVSドラゴ」について書いた記事はこちら。
肝心の映像チェック。(いうてそんなガチガチに厳しいメディアオタクというわけではない)
とりあえず暇さえあれば再生して映像やセリフのテンポまで、全てが脳みそに焼き付いている最初の「ロッキー」で確認してみる。
上が4K UHD、下がAmazonプライムビデオの画面、テレビ直撮りで失礼します
あれ?あれれれれえええええ????
色味がめちゃくちゃソリッドな青みがかった画面になってる。
本来どちらが正しいのかは知らないけど、とりあえず僕の心に焼きついているあの「ロッキー」の画面ではない・・・そんな・・・
続けて「ロッキー2」「ロッキー3」も見てみたが、ここまで極端ではないにしろ、やはり青みが強くなっていた。
メディアが変わると色調がガラッと変わるのは珍しくないが、入れ込んでる映画で起きると少々面食らうな・・・
まあ、そんなもんです。
そして発売延期について。
延期の理由は「本国製作の都合」とされているが、海外メディアの記事によると、
・「ロッキー1」に収録されている2.0ch音声が劇場公開版ではなく5.1ch版のダウンミックスになっている
・「ロッキー2」の全音声、「ロッキー3」の日本語含むすべての吹替版トラックのピッチがおかしい
・「ロッキー4」の画角が一部シーンで間違っている
というなかなかデカいエラーが複数発生した為のようだ。
↓その記事がこちら
https://thedigitalbits.com/columns/my-two-cents/030223-1500
正直音声に関しては、U-NEXT配信版などと聴き比べてもあまりよくわからない。
これだって配信やDVDなどメディアの違いや再生環境で微妙に変わってくるだろうし、スピーカーのせいなのかエラーでピッチが狂ってるのか、それもよくわからないくらいだった。
確かに全く同じではないし、違いがあることもわかるが、家で見る映画としてはそんなに気にするほどでもなかった。
ホームシアターとかで設備ガチガチに構築してたら違うのかもしれないが。
一番わかりやすかった「ロッキー4」の画角エラーも検証。
問題の箇所は本編の10分17秒あたり、ロッキーが洗車している側でジュニアがロボットと遊んでいるシーンだ。
上が正常な1.85:1の画面で、下はミスで1.78:1の画面になっている。
よく見ないとわからないかもしれないが、1.85:1の画面は16:9のハイビジョンテレビ画面だと上下に細めの黒帯が入る。
だが、ミスっているこのワンシーンだけ画角が1.78:1になり、テレビの画面とぴったりになって黒帯が消えているのだ。
テレビの縁も黒いのでわかりにくいかもしれないが一応比較
ただ、Amazonで売っているDVDの画角表記は1.78:1だったし、手元にあるBlu-ray BOXはビスタだの1980×1080だのと書いてある。
じゃあ逆に1.85:1のロッキーは今までどこで見れたんだ?
よくわからないが突き詰めるのも大変なので誰か知ってたら教えてください。
これらのエラーが修正されたUHDは今後日本で発売するのか、そもそも本国で発売はあるのか。
もういっそのこと「ロッキー5」と「ロッキー・ザ・ファイナル」まで入れた完全版のBOXが出るまで寝かせてもいいのではないかとすら思っている。
日本では来日やプロモーションで頑張ったものの「クリードⅢ」の興行は決して良いとは言えない。
このまま日本語版がお蔵入りになる可能性もあると考えると、僕はこの海外版を買ったことに後悔は1ミリもない。
何にせよ、「ロッキーVSドラゴ」と、本作を製作するスタローンを追ったドキュメンタリー「メイキング・オブ・ロッキーVSドラゴ」を手元に置けたので大満足だ。
実際に「ロッキー4」を再編集するスライと、彼がロッキーシリーズと歩んだ人生をふと振り返り語る映像は見応え抜群。
このドキュメンタリーはYoutubeで全編見られるのだが、それが90分なのに対してこのディスクに収録されているのは60分。
何故そうなったのかはわからないが、この60分版にはきちんと日本語字幕もついているので、興味があったら海外版を買ってもいいんじゃないかしら。